2025/05/15 15:00
「北海道生活」編集部

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

森駅から大沼駅までは函館本線の普通列車で約40分、特急なら大沼公園駅まで約18分で着くが、駒ヶ岳の周りをぐるりと囲む砂原支線は普通列車のみで約1時間もかかる。

森駅で「いかめし」を買い、遠回りを承知で乗ってみた。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

東森を過ぎると駒ヶ岳が見えて、あとはほとんどが森の中だ。
やがて視界が開け、海や田畑が見えたかと思うと、そのまま再び森の中へ。
時おり住民の方が乗って来ては降りていく。

途中駅はすべて無人駅、どの駅前にも何もなく、ただただ列車に揺られるだけの旅もいい。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

三角屋根が特徴の東森駅。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

レトロな風情を残す渡島砂原駅。

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夏季には直売所もオープンする鹿部駅。

消費期限は当日限り、 「大沼だんご」を楽しむ。


函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

「あんと醤油」、「ごまと醤油」の2種類で、それぞれ小折430円と大折710円がある。

大沼公園駅の目の前にある「沼の家」は1905年(明治38年)創業、大沼公園の整備が進められる中で「名物の団子を売ろう」と初代・堀口亀吉が茶屋を始めた。

しゃれ者だったという亀吉は、杉の折箱に大沼と小沼を見立てた仕切りで2種類の味が楽しめる「大沼だんご」を考案。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

串だんごではなく、沼にある小島に見立てた小さな団子を楊枝で食べるスタイルに。
ホームで立売りすると、窓から客が注文していくという人気だった。

やがて車内販売となり、その車内販売がなくなっても人気は衰えず、駅前の店には今も多くの人が訪れる。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

「大沼だんご」は店内や外のテラスで食べることもできる。店内では北海道のおみやげ品も販売。

うるち米でつくった団子はつるりとしたのどごしで、時間が経つと固くなるので消費期限は当日限り。車窓を眺めながらひとつずつ大事に味わおう。

函館本線のマニアック旅、「砂原支線」をめぐる

駒ヶ岳をデザインした「紅葉羊かん」1本760円は、贈答用にも喜ばれる。

沼の家

住所/亀田郡七飯町大沼町145

TEL/0138-67-2104

交通/JR大沼公園駅より徒歩約1分

営業時間/8:30~(売切次第閉店)

定休日/なし 

カード不可

駐車場/あり(4台・無料)


※この記事は北海道生活の春号の記事を一部再編集しています。


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