2025/06/15 10:00
北海道生活
北海道 バラの育て方|6月 今シーズン入手したバラ苗の植え込み
北海道でガーデニングを楽しむための、バラや宿根草などの植物、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「バラ」についてお伝えします。
文・写真:曽根 浩太さん(岩見沢市・いわみざわ公園バラ園)
バラ苗の植え込みの仕方とポイント
岩見沢は、4月に昨年よりも寒い日が多かったため、現在の蕾(つぼみ)の上がり具合を見ていても、バラの開花が少し遅れそうな感じがしています。皆さんのお庭はいかがでしょうか?
今回は、購入したバラ苗の植え込みの仕方をお伝えしたいと思います。
今シーズンに入って購入したバラ苗は、買ってすぐの頃はまだ根があまり張っておらず、そのまま植えると根鉢が崩れてしまいます。根鉢が崩れると初期成育に大きな影響が出ますので、不安な方は根がしっかりと張っているのを確認してから植え込みましょう。

バラ苗が入っているポットの裏(底)を見て、根が出ているか確かめる。根が出ていれば、ポットの中で根が張っていることがわかる
植え場所はあらかじめ決めてから、植え込みを行ないます。植える際にはしっかりと位置を確認して、周囲の植物にも注意しながら作業しましょう。
[ バラ苗の植え込み方 ]
①植え場所の中心を確認し、土を掘って植え穴をつくります。すり鉢状にならないように垂直に穴を掘ったら、底土は足で踏むか、手で押しつけて固くします。
<深さの目安>
・モダンローズ:継ぎ目のテープが土から出る程度の深さに掘る
・オールドローズ:継ぎ目のテープが隠れる深さまで掘る
②植え穴の準備ができたら、バラ苗をポットから外し、苗を配置します。
<ポットから外すコツ!>
バラ苗をポットから外すときは、ポットの底の角を全体的に凹むように押し、ひっくり返すときれいに根鉢ごと取り出せます。絶対に、ポットの横を叩いて外さないようにしましょう。根鉢が崩れてしまいます。


ポットの底の角を押すと、きれいにポットが外れる

大きいポットは下において、底の角を押す。絶対に横は叩かないこと!
③植え穴にバラ苗を置いたら、掘った際に出た土を入れ戻していきます。塊があれば崩しながら土を入れてください。
④地面より少し高くまで土を入れたら、周りの土を踏んで押さえます。
⑤植えたバラ苗を中心にして周囲に土で土手をつくり、たっぷりと2回ほど水を流し入れます。


土手で水鉢をつくり、その中に水をたっぷりと入れる
⑥水が引いたら土手の土を中心(苗の方)に集めます。こうすることで水分を保持することができ、根付きがよくなります。盛った土は2週間程度したら周りに散らしてください。

土手で使った土を真ん中に集める
バラ苗の植え付けができたら、その後はバラの成長を見守りましょう。
6月は気温も上がり、バラの成長も著しく、ほかの花々も次々と咲いて、華やかな庭の季節へと向かいます。庭を存分に楽しんでください。
6/21~7/13「ローズフェスタ」開催
いわみざわ公園バラ園では、今年(2025年)も6月21日(土)~7月13日(日)まで「いわみざわローズフェスタ2025」を開催します。期間中は、バラ園ウォークラリーやバラ園のローズツアー、イラスト展、市民講座などの催しも。バラ園ウォークラリーでは、園内にあるチェックポイントを回ってキーワードをゲットすると、抽選で景品も当たりますよ。そのほか、おさんぽマルシェ、キッチンカーや屋台が登場するイベントなど多数予定しています。詳細は下記より確認してください。

プロフィール
曽根 浩太
酪農学園大学卒業後、地方公務員を経て「いわみざわ公園バラ園」へ勤務。北海道のバラ栽培の専門家・工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理・栽培にあたる。今後の北海道のバラ栽培における専門家の一人。
Instagram iwamizawa_rosegarden
Facebook いわみざわ公園バラ園
HP いわみざわ公園