札幌で開催中、超リアル！話題の「Mozuミニチュア展」へ

SNSで話題の「本物にしか見えない」ミニチュア作品！ 国内外で注目を集めるアーティストMozuさんがつくり出す、‟リアルすぎるミニチュアの世界”に入り込む「Mozuミニチュア展」が札幌で開催中、話題を呼んでいます！

札幌初上陸の「Mozuミニチュア展」

SNSで見たあの作品が目の前に！

Mozuさんの作品はSNSで見たことがありましたが、実物を間近で見ると、その精巧さに圧倒されますよ！
すでに「Mozuミニチュア展」に訪れた方も多いと思いますが、これまでMozuさんが手がけてきた作品はもちろん、SNSで多くの反響を呼んだ作品や、今回新たに初公開の新作などが、余すところなく展示されています。さらに、ほぼ全ての作品が撮影可能となっているので、スマホやカメラを通して、ぜひその世界観を体感してみてください。

さっそく、Mozuさんのミニチュアの世界を紹介していきましょう。

Mozuさんが高校生の頃に初めて制作し、SNSでバズるきっかけとなった記念すべき作品「自分の部屋」。そして、その3年後に制作したのが、現実には存在しない「友達の部屋」です。友達の部屋は、自分の部屋をリアルに再現した初作品とは異なり、無限に自由な理想が詰まったMozuさんのモデルルームなのだそうです。

「自分の部屋」は、実際の部屋をリアルに再現。高校1年生のときに制作。机の上のごちゃごちゃ感やポテチ袋など、「あるある！」な男子高校生の部屋

「友達の部屋」は、完全に想像でつくっているのが特徴

展示されていた「友達の部屋」は、絵を描くのが好きな少年の部屋という設定。机の上には文房具の占める割合が高く、机脇の棚の上には中学生の頃に描いたというイラストを縮小コピーして使っているのだそう。無造作に置かれた文具類や棚の中にまで、目を細くしてじっくりと見入ってしまいますよ。

「友達の部屋」

部屋の間取りや壁紙の色、机やベッドのデザインも自由に表現。棚の横の小さな扉（右側の壁の下方）は「トムとジェリー」がモチーフなのだとか

今回の展示で、最も大きな作品である「教室」は、見応え十分の圧巻の一作。椅子の落書きや掲示板、掃除用具入れの張り紙など、こちらも学校生活の「あるある」な小ネタが満載で、遊び心もたっぷりです。

細部までつくり込まれた「教室」。学生時代に過ごした教室をミニチュアにして再現

黒板の文字、置かれた雑巾、机の中の教科書の背表紙まで、まるでタイムスリップしたような懐かしさに包まれました。じっくり眺めていると、自分の学生時代の記憶が蘇ってくるような不思議な感覚に。これだけ大きな作品でも隅々まで手を抜くことなく、つくり込まれているのがすごいです！

掲示板のお知らせの紙や、椅子の裏の落書きなど、思わず笑ってしまう遊び心も

窓の外から覗く教室も、超リアル…

次もユニークな作品、部屋の中に‟こびとの空間”が出現した「こびとシリーズ」。こびとのお風呂、トイレ、駅前など、さまざまなシチュエーションが展開されています。覗き込むようにして一つひとつ見るのが面白いです！ 小さな空間にテーマごとの世界が広がっています。

分かるかな？ 壁のタイル1枚分の空間に、こびとのお風呂が出現！

「こびとの角部屋」では、なんとスイッチを押すと電気が点灯！ 冷蔵庫に貼られたお弁当屋さんのメニューや買い物メモの演出がリアル感たっぷり。「こびとのコインランドリー」も、スイッチを押すと洗濯機が動き出して洋服がくるくると回るという仕掛け付き。

スイッチを押すと、小さな部屋に電気が点灯

角部屋に設けられた2つの窓。それぞれの角度から部屋を覗いてみよう！

コインランドリーにも楽しい仕掛け。スイッチ押すと洗濯機が回転する

作品の横に置かれたコンセントが、ミニチュアのサイズ感を直感的に伝えてくれますね。これはMozu作品の象徴的な演出ともなっていて、Mozuさんは「コンセントの人」と呼ばれることもあるそうですよ。

冷蔵庫を挟んで壁の下方を見ると、こびとが利用する牛丼屋さん「みに屋」と駅の入り口

「みに屋」は、入り口の演出やお店の中まで繊細にデザインされいる　

駅の入り口「冷蔵庫前駅（南口）」。台所エクスプレス、リビング線だそう…（笑）

自分の思いのまま表現できるミニチュアの魅力

開催前日の内覧会には、Mozuさんご本人もいらしゃってました。Mozuさんご自身も初めての北海道とか。
子どもの頃からミニチュアやプラモデル制作が大好きだったというMozuさん。高校生の頃にミニチュア作品をつくり始め、あっという間にその魅力の虜になったそうです。「自分の思いのまま、好きにデザインしてつくれるのがミニチュアの魅力」といいます。

作品「教室」とMozuさん！ Mozuさんが手をかざすと、並ぶ机や黒板、掲示板など、このサイズ感の中に細かく再現されていることがよくわかる

展示作品はほとんどが撮影可能ですが、「写真は僕がSNSにあげているので、せっかくですから肉眼でたっぷり見てほしいです。小ネタなど遊び心を各所に散りばめているのでぜひ見つけてくださいね」とMozuさん。

細部へのこだわりは、実際に見て、感じて！

実際に会場で作品を見ると、写真では絶対に伝わらない細部へのこだわりのすごさ。目を凝らしてじっくり覗き込んでいると、見えるか見えないかギリギリの場所にまで、驚くような精巧なつくり込みが隠されています。
例えば、本棚の奥にある小さな小物やゴミ箱の中身、壁の汚れやキズまで、まるで本当にそこで暮らしている人がいるかのような生活感が表現されているんです。

小学生の頃の部屋を思い出しながらつくった部屋

覗き込むと、小学生が図工でつくった置き物や、机の上の絵の具パレット、ピアニカ、放置されたランドセルなど細かな設定が面白い

こうした細かな部分を伝えるのは、やはり実際に自分の目で見てこそ伝わるMozuさんの技術と情熱。思わず身を乗り出してしまうほど引き込まれてしまいました。
紹介した展示のほかにも、会場では多数のMoze作品を目にすることができます！

ほかにも楽しさ盛りだくさん！

会場では制作中の様子を映した動画も上映されており、緻密で正確な作業工程に驚かされます。また、立体的に見える「トリックアートラクガキ」や、自分がミニチュアの世界に入ったかのように見えるフォトスポット、Mozuさんの作業机の再現、「コマ撮りアニメ」など、見どころが盛りだくさんです。

トリックアートラクガキ！ 平面の絵なのに飛び出ているように見える…、不思議

自分たちがミニチュアになってみよう（笑）

ミニチュアの世界がつくり出されていく、Mozuさんの作業机

Mozuさんのミニチュアの世界。思わず近寄って覗き込んでしまうリアルさは、ガラスケースの距離感がもどかしくなるほどです。時間を忘れてどっぷりハマれるMozu作品の世界観を体感しに、ぜひ足を運んでみてください。「Mozuミニチュア展」はサッポロファクトリー3条館3階で、7月6日（日）までの開催となっています。

（「北海道生活」WEBスタッフ）