2025/07/07 10:00
北海道生活
北海道 バラの育て方|7月 次の花を期待!一番花の花後の処理
北海道でガーデニングを楽しむための、バラや宿根草などの植物、病害虫についてなど季節のお手入れ・管理をプロの皆さんが伝授。ここでは、「バラ」についてお伝えします。
文・写真:曽根 浩太さん(岩見沢市・いわみざわ公園バラ園)
一番花のあとの花後の処置~四季咲き・返り咲き品種
6月は暑い日が多かったですね。いわみざわ公園バラ園のバラは、6月には花数も多く、例年よりも揃って開花したため、見応えのあるバラの風景を楽しんでいただけたのではないかと思います。
今回は、そんな一番花を楽しんだあとの、花後の処理についてお伝えしたいと思います。

7月6日、現在のバラ園の様子。もう少しの間、華やかなバラの風景を楽しめそう!
◆一番花の処理「花切り」
1年のうちで最も花数多く、花のサイズも大きい元気な一番花。四季咲きや返り咲きの品種は、しっかりと花切りをすることで、また次の花を楽しむことができます。
具体的には、株が成熟しているものに関しては、上から数えて2番目の5枚葉の上で切ります。葉の数が心配な株は、1番上の5枚葉で切り、株が弱っているものは、切らずに花がらと蕾(つぼみ)を取って夏越しさせましょう。

花がらを取り去ったあと、大輪・中輪のモダンローズは3枚葉から始まることが多い

少し下に5枚葉があるので、この上で切る
また、成熟した株であれば、花切りと同時にブラインド枝の処理や、株の内側に出ている弱小枝の処理も行ないます。そうすることで風通しがよくなり、病気・虫の発生を緩和させることができます。
・関連記事(2024年7月) 北海道 バラの育て方|7月 夏越しは、不必要な枝の切除が大事
◆バラの病気への対策
これからは、そろそろ病気が出始める時期になります。黒点病の病葉はそのままにしておくと健康な葉にもうつってしまうので取り去りましょう。

黒点病により、黒い斑点ができ黄変してしまった葉。これ以上病気が広がらないようにしっかりと取り去る
病気への対策はできれば忌避剤などを利用して、無農薬で行ないたいものですよね。バラに優しい忌避剤などについては、以前にご紹介した記事(以下)をぜひ参考にしてください。
・関連記事(2024年6月) 北海道 バラの育て方|6月 無農薬で使用する忌避剤などについて
また、その年の気温にもよりますが、7月中旬くらいまでの時期なら即効性のある化成肥料をお礼肥として与えると、その後の花付きもよくなります。
一番花を観賞したあとはしっかりと夏越しさせて、また秋に綺麗な花を楽しみましょう!
プロフィール
曽根 浩太
酪農学園大学卒業後、地方公務員を経て「いわみざわ公園バラ園」へ勤務。北海道のバラ栽培の専門家・工藤敏博氏(イコロの森)に師事し、バラ園の管理・栽培にあたる。今後の北海道のバラ栽培における専門家の一人。
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