2025/07/17 11:30
北海道生活

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

今回は、6月末~7月初旬のポタジェの様子をご紹介。多彩なハーブの花が咲き、野菜もぐんぐん育って順に収穫の楽しみも。エリアごとの植栽デザインとともにお伝え。
このコーナーでは、季節ごとの野菜やハーブ、花や果樹など、相性のよいコンパニオンプランツを組み合わせながら育てて楽しむ“ポタジェのある暮らし”を紹介していきます。お料理や花のクラフトも。

文・写真:藤井 純子さん(ピュア・ポタジェ代表)



今年の札幌は例年になく気温が高く、暑さに驚くばかりですが、そんな中でも植物たちは元気に育っています。今回は6月末~7月初旬のポタジェの様子をご紹介したいと思います。

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

フォーカルポイントにはアナベルとクラリセージを組み合わせて、爽やかな印象に(6月28日撮影)

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

開花のタイミングを考えながらカラーコーディネートしている

昨年、タネから育てていたクラリセージの花が咲きました。透明感のある薄紫色の花がため息をつくほど美しいですね。クラリセージはヨーロッパ原産のシソ科のニ年草ハーブで、万能役として古くから利用されてきたそうです。マスカットのようなフルーティな香りとウッディな落ち着いた香りがします。クラリセージの香りには不安や緊張を和らげたり、女性ホルモンのバランスを整える作用があることから、精油として利用されることの多いハーブです。

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クラリセージ。透明感のある花が爽やかで美しい

淡いピンク色が可愛いムスクマロウは、アオイ科の宿根草。ムスクの香りがするため、和名では麝香葵(じゃこうあおい)と呼ばれ、花はエディブルフラワーとして利用できます。ムスクマロウの近くにはシルバーリーフのラムズイヤーが優しい雰囲気をつくってくれています。右隣にはエキナセア(品種:プルプレア。キク科、宿根草)が植えてあります。マロウの花が終わると赤いエキナセアとヤロウ(キク科、宿根草)が咲き始めます。

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ムスクマロウは、こぼれダネでも育つほど丈夫で育てやすいハーブ

また、フォーカルポイントのクラリセージの後ろ側には、一昨年植えたサルビア スペルバ。シソ科の宿根草で葉には芳香があります。白と紫色を2株ずつ植えましたが、ボリュームが出てきました。

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サルビア スペルバ。白色は紫に比べると草丈が高い

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花が終わる頃になると、ユニークな姿に(7月2日撮影)

そして、サルビア スペルバの後ろには草丈が高くなるフェンネル、手前にはミントが育っています。もう少しするとアニスヒソップのブルーの花が咲き始めます。

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草丈が高く白い花はバレリアン。涼しげな雰囲気にしてくれる

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草丈を考えながら紫色でコーディネート

ポタジェの西側には、こぼれダネで育った黄花のセントジョーンズワートが満開に。セントジョーンズワートは、オトギリソウ科の多年草。和名はセイヨウオトギリソウです。
フォーカルポイントになっているアナベルやピンク系のバラなどと黄色の相性がよくないことや、風水で西には黄色といわれることもあり、なるべく西側にまとめるようにしています。

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セントジョーンズワートの株元には、黄色い花が咲くレディースマントルを植えている

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セントジョーンズワートは、聖ヨハネの誕生日である6月24日頃に花を咲かせることが名前の由来(6月28日撮影)

セントジョーンズワートの花を摘んでマカデミアナッツオイルに浸け、ミツロウクリームづくりに使用することもできますよ。

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

摘んだ花は、瓶に入れてマカデミアナッツオイル浸けに。ミツロウクリームづくりに使っている

セントジョーンズワートの隣には、こぼれダネで増えている亜麻(アマ)が咲いています。亜麻の花はボリュームが少ないため、ある程度まとまって咲いていると存在感が出ます。そのため、こぼれダネで育っている株を3~10株程度をまとめて植えるのがおすすめです。

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

風に揺れる様子を眺めていると、穏やかな気持ちにしてくれる

前回、おすすめのハーブとして紹介した、虫よけ効果が期待できるフィーバーフュー(宿根草)が育っている場所で、紫色と黄色と白色の細長い3種類のニンジンも育てています。その脇には、こぼれダネで育っていたサンチュを移植してキッチンガーデン風に。ニンジンはセリ科、サンチュはキク科というように異なる科を組み合わせて、病害虫予防効果を期待!

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右手前がフィーバーフュー。このハーブを中心に、3種類のニンジンを3列に植えている(6月28日撮影)

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サンチュは外側の葉を少しずつ収穫してサラダに

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宿根草ハーブのフィーバーフューと、科の異なるニンジンやサンチュを組み合わせて虫除け・病害虫予防に期待!

ニンジンの後ろには、早生のエダマメ“さっぽろみどり“を育てています。鳩(ハト)除け効果を期待して、鳩の置き物を置いてみました。鳩の置き物は、もともと素焼きだったものに白いペンキを塗ってリメイクしたものです。

ポタジェ|菜園のデザイン!ハーブの開花と野菜が育つ7月の様子

ポタジェの小物は、植物の緑に馴染むように白でコーディネートしている

スナックエンドウとオオサヤエンドウもたわわに実っています。エンドウは暑さに弱いため、7月中旬頃にタネ採りをしたあと片づけをする予定です。株元にはうどんこ病の予防に麦を植えています。

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竹を支柱に利用して、ナチュラルな雰囲気に

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オオサヤエンドウは、3本の支柱で仕立てている

夏野菜がぐんぐん育つ季節は、水やりの作業も欠かせませんね。できるだけ早朝に行なうのがベストですが、タイミングが合わないときは無理をせず、少し涼しくなった夕方に行なうなど頑張りすぎないようにしましょうね!

プロフィール


藤井 純子
「Pure Potager(ピュア ポタジェ)」代表。ポタジェ・アドバイザーとして道新文化センター札幌校などのセミナー講師のほか、新聞・雑誌にて執筆活動を行なう。また、ポタジェの魅力を一冊にまとめた「Green Finger ポタジェ~小さな庭が与えてくれる恵みと幸せ~」を執筆。「コーチャンフォーミュンヘン大橋店」で取り扱いのほか、HPに掲載のネットショップを利用。またはAmazonでも販売、「ポタジェ」で検索。

HP  ピュア・ポタジェ 
Instagram pure.potager
YouTube ポタジェ『心と身体を癒す庭へようこそ』 @lifewithpotager401



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