2024/05/22 11:30
北海道生活
北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種
北海道の開拓が始まって150年以上。この歴史を支えてきた北海道の各地域の「歴史のレシピ“郷土料理”」。今回は、檜山地方南部に伝わる干し餅の一種「こうれん」をご紹介。
【江差町・上ノ国町ほか】こうれん
![北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種](https://sumahononakani.com/tjn/upload/img_reports/detail/ee627c7bfe3f452c0ab129a8fe310634e7e38cc1df87189d726e066745a402f86620ea1a9f0a5.jpg)
「こうれん(粳練)」とは、江差町(えさしちょう)・上ノ国町(かみくにちょう)など檜山地方南部に伝わる干し餅の一種。粳米を粉にして、もち米に混ぜて練ってつくられていたことから、この名がついたという。現在は、もち米をついてつくるようになっている。
「こうれん」は農家のおやつであり、保存食で、つくるのも農家の仕事。毎年6~7月に、田んぼの作業がひと段落ついてからつくり始めるのだそうだ。農家のお母さんたちとおしゃべりしながら、もちを丸め、のばし、慣れた手さばきでこうれんができあがっていく。「少々形がくずれてもいいんですよ、どうせ私たちが食べるから」と、干す前のものをいただいてみた。つきたてのもちは驚くほどやわらかく、ふんわりと口の中でとけていった。
「晴れた日にしか、こうれんはつくらない」というのがお母さんたちのこだわり。天日干しでパリッと固まった「こうれん」は、長期保存がきき、長い冬も楽しめる。オーブントースターで焼くとサクサクになり、少し置いておくと、冷めたころ美味しくなるそうだ。また、油でからりと揚げると、よりサクサク感が増して好きという人もいる。ほのかな味つけしかしていないので、抹茶塩やカレー塩などをかけてみても楽しめる。シンプルな「こうれん」は、自宅でお好みにアレンジして楽しんでみてほしい。
こうれんのレシピ
[ 材料 ]2人分
(農家でつくる分量の目安)
・もち米…2升5合
・砂糖…300~350g
・塩…40~50g
・ごま…25~35g
【1】
もち米を蒸して、もちつき機でもちをつくる
![北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種](https://sumahononakani.com/tjn/upload/img_reports/detail/78cbdc224dbe8780e0d3eb553ef4a9dbc1df8daad45e386ca1ee42046bb5383f661f621a883db.jpg)
【2】
砂糖・塩・ごまを加えてだんご状に丸める
![北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種](https://sumahononakani.com/tjn/upload/img_reports/detail/49fe380ca4affffa9cb6627d5d0ceaf6fb1fc944e2fa615a116dc6b9a36277a7661f621a89f83.jpg)
【3】
でんぷん粉をひいたところにのせ、のばして棒で円型にととのえ薄くする
![北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種](https://sumahononakani.com/tjn/upload/img_reports/detail/24f3cd377f71cc33d02e6908b0c89255dcd512932e3f487fd059f6fc504bf6be661f621a8cb43.jpg)
【4】
2日間ほど天日干しにして、できあがり。焼いたり、揚げたりしても美味しい
![北海道 郷土料理 歴史のレシピ|こうれん 農家に伝わる干し餅の一種](https://sumahononakani.com/tjn/upload/img_reports/detail/1aadabe0a99131ea4b2f913a36cb007f9500f10f8f342e83db61db48ed4b3374661f621a8f45e.jpg)
「こうれん」は、えさし海の駅 開陽丸「ぷらっと江差」で購入可能。ぷらっと江差では、江差の特産品のほか、江差産の海産物・野菜などいろいろ取り揃えている。
・ぷらっと江差
住所/北海道檜山郡江差町字姥神町1-10(開陽丸青少年センター管理棟内)
TEL/0139-52-1377